年間の採用予算をどう組む?採用活動費を職種・費目・月に分ける
前年の採用単価に人数を掛けるだけでは、共通の制作費や契約済みの費用が見えません。ここでは入社後の給与とは区別し、募集から入社までの活動に使う予算の作成手順を示します。
1.前年実績を、今回使える単位に並べ直す
まず前年の支出を、求人広告、紹介、制作、イベント、管理ツールなどに分け、契約書や請求明細と照合します。支払月だけでなく、どの職種の、いつの募集に使ったかを残します。前年度に払った制作費を、今年も必ず発生する費用として置かないようにします。
「採用単価」を使うときは、対象の費用と人数を併記してください。内定者か入社者か、共通制作費を含むかで値は変わります。人数が少ない職種や新設職種では一つの平均値を当てはめず、予定する活動と見積もりから積み上げます。
2.職種別の費用と、全社共通の費用を分ける
採用枠ごとに募集開始月、予定入社月、使う手段を記入します。広告と紹介を併用するなら、両方で同じ人数を採用する計算になっていないか確認します。媒体の利用や制作を決めたことと、採用人数の達成見込みも別の情報として扱います。
| 予算表の行 | 金額を置く基準 | 一緒に残すこと |
|---|---|---|
| 職種別の広告・イベント | 見積額×利用回数 | 対象職種、掲載・開催月、契約期間 |
| 紹介等の成果に応じる費用 | 契約上の計算条件×想定件数 | 費用が発生する条件、予定時期 |
| 全社共通の制作・ツール | 制作範囲、月額、利用月数 | 既存契約、更新月、費用の管理部門 |
| 予備費 | 想定する追加施策の見積額 | 利用条件、承認者、上限 |
共通費を職種へ配賦する場合は、配賦前の原額を一か所に残します。全社の集計では原額と配賦額を二重に足しません。見積もり未取得の金額には「仮置き」と記し、取得担当と確認日を付けます。
3.架空例で、基本予算と追加判断の枠を分ける
紹介経由2名を想定し、説明用の費用を1名80万円とすると160万円。残る2名の募集に広告20万円を3回利用する計画なら60万円。共通の原稿・写真制作50万円、ツール月3万円×12か月=36万円を加え、基本予算は306万円です。
さらに追加募集用の予備費30万円を別枠にすると、承認を求める上限は336万円です。金額はすべて税抜きと仮定した説明用の設定で、市場相場や採用成果を示すものではありません。
広告の契約だけで2名を採用できるとは限りません。想定した応募が集まらない場合に、掲載内容を直すのか、手段を追加するのかを判断する日を置きます。予備費は自動的に使い切る金額にせず、何が起きたら使うかを記入します。
4.月別の予算に、契約と社内工数を添える
各費用を予定月へ展開し、支払予定は経理の確認欄に分けます。年度末の募集で翌年度にも支出が続く場合は、その契約期間を示します。計上時期は自社の処理方法を経理と確認し、支払月だけで年度の費用を判断しないようにします。
面接、日程調整、原稿確認の社内工数も、担当と月別の時間で併記します。既存社員の給与を人件費計画に含めているなら、同じ給与を採用活動費に重ねて加算しません。工数は、予算があっても実行できない月を見つける材料になります。
職種/採用予定数/活動/契約・見積条件/基本予算/予備費/利用月/支払予定/社内工数/承認者。未契約・契約済み・支払済みを区別し、基本予算と予備費の合計が年度上限に一致するか確認します。
よくある質問
採用単価は、毎年同じものを使えますか?
比較用には残せますが、職種、手段、含める費用が変わる場合はそのまま予算の根拠にしません。前年実績と今回の見積もりを並べ、違う前提を確認します。
予備費は予算の何%にすればよいですか?
一律の率を置く前に、追加掲載や募集期間の延長など、想定する対応と金額を書き出します。利用条件と承認者を付けて、会社の予算ルールに合わせます。
この記事はCareerSyncの支援方針・実務上の考え方を整理したものです。個別の顧客事例や成果の報告ではありません。
